近年、軽貨物配送業に参入する人が増えているのにも関わらず常に人手不足の業界です。
なぜならすぐに辞めてしまう人が多過ぎるからです。
軽貨物の仕事を始めるかどうかを検討している人はまず自分は軽貨物の仕事が向いている人なのか、それともやってはいけない人なのかを把握した方がいいと思います。
世の中で言われている過労死ラインは月間80時間と言われていますが、軽貨物配送業はこんな数字は当たり前に超える仕事です。
しかも体力はかなり使うという事は言うまでもありません。
★この記事でわかる事
・軽貨物はやめとけ!の該当者
・軽貨物が向ている人
・軽貨物で稼いでいると言える例
軽貨物配送業は稼げると思って安易に参入してしまう人が多く、現実を知った瞬間辞めてしまうという流れは昔も今も変わっていません。
とは言え実際に向いている人、喜んでやっている人が存在するのも事実です。
軽貨物はやめとけ!の該当者

軽貨物の仕事は自由なスタイルで働けるから今の仕事を辞めて軽貨物をやりたい!という人は一定数います。
しかし下記に該当する人は無難に軽貨物を始めるのはやめておきましょう。
✅ 過労死水準80時間で死ぬような人
✅ 地価の高い地域に住んでいる
✅ 出口戦略を考えていない
ホントに自由に!楽に!稼げる!と思って長年働いてきた会社を辞めて参入して後悔している人もいます。
稼げる仕事だと思っている
どうしても軽貨物は稼げる!と勘違いされがちですが、ハッキリ言って軽貨物は稼げない仕事です。
稼げるような発信をしているのはドライバーを求人している軽貨物配送会社の求人サイトや広告収入目当てのアフィリエイター、そして情報商材販売目的の軽貨物系YouTuber達です。
こういう人達は自分の目的の為、稼げない!という発信は基本的にしません。
軽貨物事業を始めるには経費がかかるので、車も用意したりお金を使った後に稼げない仕事だと気づいても遅いです。
どれだけ稼げない仕事なのかの詳細は下記の関連記事をご覧頂ければ理解できると思います。
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⇒ 稼げる?勘違いするな!軽貨物配送は稼げない仕事と断定できる理由
過労死水準80時間で死ぬような人
過労死水準の月の残業時間は80時間と言われていますが、現役の運送業の人はこれを聞いたら笑うでしょう。
なぜならこれで過労死するのなら運送屋は、ほぼ全員死んでいるハズです。
この過労死水準80時間で死ぬような虚弱体質の人は最初から運送業そのもをやるべきではありません。
それぐらい、それ以上働かないとまとまった収入にならないからです。
軽貨物は稼げる!という人は長時間労働ありきの基準で言っています。
もちろん労働時間を短くする事も可能ですが、問題はその稼ぎで生活出来るの?というレベルの金額にしかなりません。
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⇒ 軽貨物の現実的に算出した実質の稼ぎのシュミレーション
地価の高い地域に住んでいる
地価の高い地域と言えば、東京の都心部など家賃とか駐車場代金の高いところです。
持ち家で駐車場がただの場合は可能ですが、住居も駐車場も借りている状態だと軽貨物の稼ぎでは維持できなくなります。
要するに軽貨物はそこまで稼げる仕事ではないという事です。
目安としては駐車場の値段が月25000円を超える地域がそれに該当すると考えられます。
軽貨物の仕事をするにあたって都心に住むメリットは特にありませんので、まずは引っ越す事から先に考えるべきです。
東京郊外の埼玉、千葉、神奈川(横浜・川崎以外)に行けば一気に安くなります。
その上で自分にとって便利な場所を選択しましょう。
出口戦略を考えていない
まともに考えれば軽貨物の仕事は一生出来る様な仕事ではないと思います。
もちろん生涯現役でやる事を否定も非難もしている訳ではありませんが毎日消耗して、ろくにお金も貯まらず体が動かなくなったら生活保護に頼るしかなくなるのが目に見えております。
やはり軽貨物の仕事をやりながらでも出口戦略を考える事が必要だと言えます。
出口戦略とは軽貨物の仕事を辞めても収入が入る状態の事です。
ちなみに軽貨物YouTuberでは出口戦略のキッカケになる可能性はありますが、それだけでは厳しいです!
YouTubeをストック型ビジネスと勘違いして発信してる人がいるようですが、軽貨物のYouTubeに関してはフロー型です。
2年前、3年前の情報は現在と全く違うからです。
よって古いものは徐々に再生数が落ちますので維持するためには常に動画投稿が必須になります。
これらをWebマーケティングの世界ではフロー型と言います。
何を言いたいかと言うと、出口戦略とは人を雇うか本当の意味でのストック型ビジネスを構築して軽貨物を辞める準備をする事を示してます。
軽貨物配送業が向いている人

正しく計算出来る人は軽貨物配送業は稼げない!という事はすぐにわかると思いますが、それでも軽貨物配送業が向いている人も沢山います。
向いているというより軽貨物配送業だからゆえに出来る事もあります。
✅ 元々所得が低い人
✅ 有効活用出来る人
✅ 差押え該当者
これらに該当する人は軽貨物配送業を有効に活用する事が出来ると思われます。
セルフブラック歓迎の人
軽貨物配送業は無限に仕事があり、特に今はマッチングアプリを活用すれば24時間必ず何かはあります。
普通のアルバイトなどの様に雇用されている場合は、長時間労働を希望してもやらせてもらえません。
しかし軽貨物配送業は個人事業主のためその制限がなく、自分が望むのなら無限に労働可能になります。
昔「すき屋」が長時間労働で叩かれたことをご存じでしょうか?
アルバイトの8割の人が長時間労働に不満を抱えているとの報道が目立っていましたが、その逆に長時間労働が出来なくなると困るという人もいました。
長時間労働する事でやっと生活可能な金額が手に入る!改善されると困る!というインタビューが印象的でした。
この様な人は改善される事で生活が困難になります。
そういう人には労働基準法の制限のない軽貨物配送業が適しています。
何といってもセルフブラック無制限ですから!
元々所得が低い人
元々所得が低い人は軽貨物は稼げると思う人もいるかも知れません。
基本給が安い上に望んでも残業させてもらえず、まとまった金額が手に出来ないような人です。
軽貨物も単価で見れば間違いなく「所得が低い人」の部類に入ります。
しかし大きな違いは自身が望めばいくらでも働く事が可能だという事です。
例えば、月の生活費で25万必要な人が月20万しかもらえなくて、残業もさせてもらえないようなケースです。
こういう人は本業以外でバイトでもしなければ生活が破綻するでしょう。
しかしバイトするにしてもそこまでの移動など時間的に非効率になります。
一方、軽貨物の場合は単純に25万に達するまで働き続ければいいだけですので効率は良くなります。
元々所得が低い人は老後はどうなるかとか考える以前に、今を生きる為には理想的な選択と言えるかも知れません。
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⇒ 軽貨物の現実的に算出した実質の稼ぎのシュミレーション
有効活用出来る人
自営業をやっていて、基本的にそれで生きているけど閑散期のある様な仕事であまり調子が良くない時など、後5万、10万を追加で稼ぎたいような時もあると思います。
そういう時に空いた時間で軽貨物の仕事を稼働するのも選択肢の1つでしょう。
例えば便利屋業や何かの修理屋などが本業なのであればだいたい軽貨物車両を業務用で使っていると思います。
その場合はそれを黒ナンバーにする事でいつでも軽貨物の仕事が出来る環境が整います。
もっとも本業で車を全く使わないような仕事の場合はわざわざ軽貨物車両を用意するのはコスパが悪すぎです。
その場合は自転車か原付でUber Eatsの配達の方がいいでしょう。
― 関連記事 ―
⇒ 黒ナンバーを取得して軽貨物運送業を開業するまでの手続きの流れ
⇒ ウーバーイーツ配達パートナーの始め方
差押え該当者
普通に生きていれば身近な話ではないと思いますが、差押え回避のため手段として有効なのが個人事業主、つまり軽貨物ドライバーもそれに該当します。
差押えと言えばクレジットカードやローンの借金や税金の延滞でやられます。
手っ取り早くやられるのが給与差し押さえです。
クレジットカードやローンの借金の場合は、その差押えされた会社を辞めて転職すればそう簡単に転職先まで特定される事はありません。
しかし税金の場合はどこへ転職しても100%特定されますのでどこへ転職しても常に差押えされる事になります。
ちなみに自己破産しても税金は消えません。
ヤミ金や反社会的組織の取り立てよりも遥かに恐れるべき最強の相手です。
しかし国家権力でも軽貨物ドライバーなどの個人事業主になる事で差押え先の特定をするのが難しくなります。
厳密に言うとあるポイントを押さえないと特定される可能性は出てきますがサラリーマンの様に簡単にはやられません。
ここでは「あるポイント」については説明はしませんが、これはあくまで一時的な差押えの回避であって踏み倒し手法ではありませんので最終的には払わなければならないという事に変わりはありません。
軽貨物で稼いでいると言える例

私は軽貨物配送業は稼げない仕事と判断していますが、実際に稼げていると言える例を取り上げます。
基本的には力技で脳筋チックな感じになりますが、例えば月の生活費が最低50万必要!などの人がそれを叶えるためには、この方法しかないかも知れません。
✅ 過労死ラインの数倍稼働
しかしこれらをやり抜く覚悟がある方は月50万~80万位は可能です。
個数単価制の宅配
軽貨物の仕事で最も稼げる仕事は個数単価制の宅配業務です。
宅配業務は仕事の母数が断然多いのと、辞めてしまう人も断然多いのが特徴です。
言うまでもなく辞める人が多い理由はキツイからです。
軽貨物の求人広告の大半は宅配業務で、年中募集しておりますので宅配希望の方は確実に仕事にありつけます。
逆にこの程度のキツさは問題ないという人はそれなりに稼げるとも言えます。
個数単価制での宅配業務は基本的に軽貨物配送会社に所属して行うしか方法はありません。
希に直契約している人もいなくはないですが、ほぼ無いと思った方がいいでしょう。
仕事は佐川急便、ヤマト運輸、日本郵政の宅配業務で単価120~180円位です。
しかし労働時間も長くて、とてつもなくキツイので覚悟が必要です。
求人広告を見て軽貨物の仕事を「雇われず」「自由なスタイルで」「縛られずに」と本気で思っている方はとてもじゃないですが無理だと思います。
過労死ラインの数倍稼働
軽貨物の仕事では過労死水準と言われる月の残業時間80時間程度の労働では大して稼げません。
運営コストもかかりますので人によってはコンビニでのバイトの方が稼げるケースも普通にあります。
運転免許証さえあれば誰でも参入出来るもので、そうやすやすと稼げる訳もありません。
そこで稼ぐための手段はズバリ長時間労働という力技です。
目安は1日15時間労働の週6勤務です。
今は配送マッチングアプリを活用すれば24時間必ず何か仕事はあります。
これを稼げる!と判断出来る人は軽貨物の仕事が向いていると言えるでしょう。
― 関連記事 ―
⇒ 軽貨物の現実的に算出した実質の稼ぎのシュミレーション
⇒ 軽貨物で稼げる仕事!配送マッチングアプリとフードデリバリーのおすすめ9選
まとめ
☒軽貨物はやめとけ!の該当者
〇稼げる仕事だと思っている
本当に稼げるかどうかしっかり情報収集しましょう。
〇過労死水準80時間で死ぬような人
軽貨物の仕事で残業時間が月間80時間未満はほぼ考えられない。
〇地価の高い地域に住んでいる
軽貨物の仕事はそこまで稼げる仕事ではない!
〇出口戦略を考えていない
軽貨物の仕事は一生続けられるようなものではない!
☒軽貨物配送業が向いている人
〇セルフブラック歓迎の人
希望すれば仕事は無限にあるのでセルフブラック歓迎の人は大喜びするかも?
〇元々所得が低い人
今までの所得が低い人にとってはそこそこ高額に感じることも!
〇有効活用出来る人
本業以外にプラスアルファの収入を得たい人は配送マッチングアプリを有効活用できる!
〇差押え該当者
会社員だと差押えされるので個人事業主になる事で一時回避が可能になる!
☒軽貨物で稼いでいると言える例
〇個数単価制の宅配
佐川急便、ヤマト運輸、日本郵政の宅配業務の個数単価制なら慣れれば稼ぐ事が可能!
〇過労死ラインの数倍稼働
週6勤務、1日15時間労働を継続的に出来る人はそれなりにまとまった金額になる!